10万部の大ベストセラー「SPRINT 最速仕事術」はデザインスプリントのメソッドが凝縮されていますが・・・
開発中のサービス・プロダクトが実際に売れるかどうかを、販売前に確かめることができるビジネスフレームワークです。短期間でアイデア出しからプロトタイプの作成・仮説検証までの一連の流れを、チームで完了させることを可能にする、Googleで生まれたワークスタイルです。
デザインスプリントの効果を理解した上で適切にファシリテーションできれば、通常の10培以上の速さで短期間に成果を出せます。事業開発の工程を圧倒的に短縮できます。
使いどころを間違えると、疲れるだけで何も効果がないまま終わってしまいます。デザインスプリントが効果を発揮するのは、事業開発の「ソリューション/プロダクト・フィット」の段階。
顧客課題を検証できていないのに実施しても、「あれ?顧客は誰だっけ?」「顧客の課題は、確かめたっけ?」とゼロイチ段階に戻ってしまい、折角時間を割いたのに意味がなくなってしまいますので、注意が必要です。
デザインスプリントの基本は、5日間で次の一通りのプロセスを完了させます。通常は月曜から金曜まで通して実施しますが、メンバーのスケジュールがどうしても合わない場合は、飛び飛びの日程で2週間程度かけて実施するのも悪くはありません。
デザインスプリントをはじめる前にまず事前準備を念入りに行います。事前準備とは、次の5つです。
・ビジネス上、重要なテーマを選ぶこと
・スプリントの全工程を適切に進行してくれるファシリテーターを決めること
・意思決定者を1人確保すること。もし意思決定者が参加できない時は、意思決定ができる代理メンバーに参加してもらうこと
・スプリントに参加するメンバーは多様な職種・年齢のメンバーを確保すること
・メンバーの人数は3人から7人までにすること
1日目は「理解する」がテーマ。メンバー全員の知識や見解をディスカッションして共有し、ビジネスやサービスに対する問題点・課題を明らかにして、メンバー内で現状の理解を一致させる時間に当てます。
2日目は「拡散する」がテーマです。1日目に決めた問題を解決するための多くの可能性を明るみに出す日に当てます。
3日目は「決める」がテーマです。試作するにふさわしいストーリーを絞り込む日に当てます。
4日目は「試作する」がテーマです。ユーザーに体験してもらう(ユーザーテスト)試作品に着手し、完成させる日に当てます。
5日目は「検証する」がテーマです。ユーザーにどのアイディアが受け入れられ、どのアイディアが受け入れられないかを、試作を体験してもらう(仮説検証)ことで、メンバーが学ぶことが目的です。
SPRINTマスター
スプリントジャパン株式会社 代表取締役。東京藝術大学美術学部卒業後、テレビ朝日グループ、電通グループを経て2002年に独立。
20年間UIデザイナー業務を行ったのち、2016年よりデザインスプリントのテストマーケティングとメソッドのローカライズ化を始める。
主な実績
1998年:保険業界の新規ビジネスにて5億円の出資を成功させる
2000年:建築業界の新規ビジネスにてゼロから月商4000万円の事業へ
2002年:金融業界の新規ビジネスにて会員数を2万人から20万人へ成長させる
2004年:教育事業の立ち上げにて52のカリキュラム構築を担当
2005年:健康分野の新規ビジネスにて3ヶ月で損益分岐を達成
2016年:デザインスプリントをサービス化を開始